2007年12月18日火曜日

古田ゼミ紹介

古田善文ゼミ「ウィーンの歴史と文化」

獨協大学外国語学部では、夏休みがあけ涼しくなってくる頃ぐらいから、二年生の間でつぎのような会話がよく聞こえてくるようになる。
「どこのゼミにするか決めた?」
「~先生のゼミにしようかなー。」などである。この学部では、三年次より始まる「専門演習」に向けて、まずは数あるゼミの中から一つを選ばなければならない。
この選択はもちろん人それそれであるが、定員が決まっているため、選抜の結果、希望したゼミに必ず入れるという保証はない。そのため、希望ゼミに入れるか否かは、獨協生のその後の大学生活の大きな分かれ道となる。

・・ではそもそもゼミとはどういった集まりで、どういった活動をするのだろうか?
広辞苑によれば、ゼミ=ゼミナールの略とある。この単語はアルファベットにするとSeminar、いわゆる英語のセミナーである。しかし、日本ではドイツ語読みでゼミナール。ドイツ語学科生には親しみやすい名前なのである。



そろそろ本題である古田ゼミの紹介に移りたいと思う。
まず主なテーマはズバリ「ウィーンの歴史と文化」。部門はⅢ類である。その内容について、ドイツ語学科の2007年度版「演習の手引き」から引用してみると、

「ゼミでは古くから多様な民族と文化が交錯するする街ウィーンを対象に、この魅力あふれる中欧の古都の歴史を検討します。ゼミが扱うのは、ウィーンが政治・社会・文化的な大変動を経験しながら近代都市への転換をはたした時期、つまりハプスブルク帝国の末期にあたる19世紀末から、1918年の第一共和国の誕生を経て、さらにオーストリアがヒトラー・ドイツに併合される1938年頃までの50年間を予定しています。」
とある。

それでは先輩方が具体的にどういったテーマと格闘しているか、本年秋学期の事例を具体的に見てみよう。

「コーヒーの歴史とベルリンのカフェ」
「ビーダーマイヤー時代」
「ウィーン市長 カール・ルエーガー」
「サウンドオブミュージック♪♪」
「ナチ体制化の青少年」
「オーストリア継承戦争と七年戦争」
「第二次世界大戦後・冷戦時代の『中欧』」
「夢判断」
「パレスチナ問題とユダヤ人」
「アドルフ・ヒトラー」
「環境先進国・ドイツ~京都議定書達成に向けて」
「ウィーンにおけるユダヤ人迫害の歴史」
「ヴァルトハイム問題」
「ウィーン会議について」
など多様である。

オーストリアやウィーンにちなんだテーマを正面から扱うゼミ生がやはり多いが、なかにはゼミの共通テーマとはかけ離れた題材を研究対象にする者も少なくない。ちなみに紹介者自身のゼミでの発表のテーマは「フーリガンから見るスポーツと暴力」であった。もちろんウィーンのウの字も出てこない。それは先生の守備範囲の広さもあるが、やはり先生が愛するサッカーを裏テーマとしていることも関係しよう(ちなみに先生は知る人ぞ知る、ドイツブンデスリーガのボルシア・ドルトムントの熱狂的サポーターなのだ!)。
こういった多様なテーマについて、ゼミ生は、先生をまじえて討論をしながら知識を蓄え、視点を磨くことになる。そういった活動が主に教室で、時には中央棟五階の古田善文研究室で、松原団地駅前の「わたみん家」で、青山のブラジル料理屋で、有楽町のガード下で、ついにはウィーンその地で(?)繰り広げられるのである。

もし、古田ゼミに興味を持ったのであれば、思い切って中央棟五階、古田善文研究室を訪ねてみるといいかもしれない。きっと先生は、あなたの熱意あふれる質問に、真摯に答えてくれるはずである。

文責:ゼミ生代表

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