2013年4月1日月曜日

「テレビでドイツ語」岡村りら先生、「まいにちドイツ語」柿沼義孝先生にインタビュー!

4月からNHKテレビとラジオで始まるドイツ語の番組に、揃って獨協大学ドイツ語学科の先生方が出演されます。今回はお二人に、ドイツ語との出会いについてや、番組の内容についてインタビューしました。岡村先生は昨年のテレビが好評を博して、二回目のご出演になるので、今回のポイントを伺いました。柿沼先生は、ご自身の書き下ろしの魅力的なストーリーについて語ってくださいました。


岡村りら先生

<ドイツ語との出会い>
テニスが好きで、ファンになったテニス選手がたまたまドイツ人だったことが、ドイツへの興味のきっかけです。将来通訳の仕事がしたいと思い、大学進学の際、英語と別の言語も勉強しようとドイツ語を選びました。大学生の時ドイツに留学し、日本との違いに驚きの連続。マックにビールがあったり、ごみ収集車がベンツだったり。また、環境先進国のドイツに行って、環境問題への関心が高まりました。

大学院では政治学を専攻し、環境政策を学びます。修士論文を書く時に読んだ、ベルリン自由大学のマルティン・イエニケ先生の本に感銘を受け、授業を聴講したいと手紙を書いたところ、即OKのお返事を頂きました。そしてベルリン自由大学で、気候変動政策におけるメディアの役割について日独比較研究を行い、博士論文にまとめました。

<テレビでドイツ語>
ドレスデン、ライプツィヒなど、旧東ドイツのザクセン地方を取り上げます。テーマはEURO244言語に共通で(他にフランス・イタリア・スペイン)、感覚で学ぶヨーロッパ、ドイツ語は「五感+@でザクセン州を体感」です。まだあまり知られていない東の魅力を伝えたいと思います。

<メッセージ>
出来ないのが当たり前と思い、通じたらラッキーぐらいの楽観的な気持ちで、積極的にドイツ語を使ってみましょう。
Übung macht den Meister. (修練なくして名人なし)
ドイツ語を知るとドイツが分かり、ドイツを知るとヨーロッパそして世界が分かります。外国語の習得には、日本語の能力も欠かせません。日本語もぜひ大切にしてください。


柿沼義孝先生

<ドイツ語との出会い>
高校時代、吹奏楽部でトロンボーンを演奏していたこともあり、ドイツ語圏のクラシック音楽に興味がありました。N響のテューバの先生に師事し、ABC(アー、ベー、ツェー)から教わりました。また、ドイツ文学、特にトーマス・マンが好きで、大学で文学部に入ることになります。親戚にドイツに縁の深い人がいたことも影響していたのでしょう。

大学に入ってからは、言語学に対して興味が湧きました。当時は言語学の研究会などが活発で、構造主義や生成文法の理論を学び、副詞・形容詞などの研究をしました。
 
<まいにちドイツ語>
「月の光ソナタ―ヒカリとあきら」という物語です。あきらという日本から留学している学生が、ヒカリという謎の女性に、ドイツにある語学学校で出会います。他にアンネというヒカリの友人とそのボーイフレンドのアレックスが出てきます。舞台はドイツと日本で、日本の観光の場面では、伝統芸能なども登場するので、ドイツ語で日本文化を紹介する時の参考になるでしょう。

ストーリーのスクリプトの他に、文法・語彙の解説も担当しています。極力、文法用語を使わないようにし、会話をシンプルにして、分かりやすくするよう心掛けています。一緒にラジオを担当するのは、同僚のパトリック・ハインリヒと、昨年、「テレビでドイツ語」に出演したマライ・メイトライン。ストーリーにはサプライズが待っているので、お楽しみに。

<メッセージ>
繰り返し声に出して練習することが大切です。言語に目を向けると、その人の人柄が分かり、考え方が分かるようになります。将来的には、ドイツ語で人と理解し合えるように、目標をもって学んでください。

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