2009年1月6日火曜日

ハンブルクのクリスマス ━空飛ぶサンタ(Der fliegende Weihnachtsmann)━

 北ドイツの秋は本当に短く、夏が過ぎるとあっという間に冬になってしまいます。冬の間は日が短く夕方4時ごろにはもう暗くなってしまいます。特にハンブルクは天気が悪くて、昼もどんよりと曇っていることが多く、なかなか太陽の顔を見ることができません。
    こうした中で人々は、クリスマスのための準備に早くからエネルギーを注ぎます。お店のウインドーや個人の住宅の窓はクリスマスの飾りで彩られていきます。最近は日本でもクリスマスのイルミネーションが流行っていますが、日本のようにいろいろな色で派手に飾り立てることはなく、たいていは電球色だけで和やかな雰囲気を演出します。ドイツ人はロウソクの光が大好きのようで、部屋の照明を落としてロウソクの光をつけると気持ちが落ち着き和むといわれますが、そのような光の好みとも関係があるのかもしれません。
 「今年の言葉」(日本でいう「流行語大賞」)に「金融危機(Finanzkrise)」が選ばれたことからも分かるように、2008年の後半は、企業の倒産やそれに伴う失業や操業短縮、税制改革などが毎日のように取り上げられていました。HartsⅣという生活補助の受給者も増加の一途をたどり、またホームレスの人びとについてのレポートもTV番組でたびたび取り上げられていました。
 にもかかわらず、人びとの購買力は全く衰えを見せていません。8時まで商店が開いているためショッピング・アーケードは仕事帰りにクリスマスのプレゼントを買いに走る人々であふれていました。また土曜日ともなれば、家族で買い物に来ている人々で通りはいっぱいの状態です(ドイツ小売業組合の広報担当も「今年の売り上げに大満足している」とのコメントを発表しています)。
 11月になると街中の広場にはクリスマス・マーケット(Weihnachtmarkt)が開かれ、そこでクリスマス用の小物やお菓子が売られます。またスタンドではグリューヴァイン(Glühwein、赤ワインに香辛料とラム酒を入れて温めた飲み物)やフォイヤーツァンゲンボウル(Feuerzangenbowle, 温めた赤ワインの上に砂糖を山型に固めてその上からラム酒を注いで火をつけて溶かした飲み物)などの温かいお酒が売られ、人々はそれを飲んで身体を温めます。
      
 私はゲストハウスの職員の人たちに誘われて、クリスマス直前の22日にクリスマス・マーケットに行ってみました。ハンブルクのマーケットの中でも中心となるのは市庁舎の前のマーケットです。22日はクリスマスの直前ということもあって、日本のラッシュアワー並みの混雑でした。午後8時近くになると周囲がざわめいてきました。「空飛ぶサンタの出番よ」という説明で上空を見ていると、「ホー、ホー、ホー!」という声が聞こえ、サンタ(北ドイツではヴァイナハツマンWeihnachtsmannと言います)がそりに乗って、空中を走っていきました。実は、宙に2本の電線が張られそりのレールの部分がそれに乗っているのですが、暗闇の中を後ろに火花(星?)を散らしながら駆け抜けていく様子はとてもファンタジックでした。このサンタは一方方向にしか走れないらしく、後ろ向きに戻ってきてまた走り抜けるというパーフォーマンスを3回ほど繰り返していましたが、子どもたちは(もちろん大人も)大喜びでした。この様子を是非写真に撮ってお伝えしようと、急いでカメラを取り出し写してはみたのですがほとんど真っ暗にしか映っていませんでした。
         
 その他に、ハンブルクのクリスマスの風物詩はアルスター湖に浮かぶ大きなクリスマスツリーとそのイルミネーションです。湖面が凍ると光が反射して一段ときれいです。         
 クリスマスをドイツで過ごす機会があったら、ハンブルグの「空飛ぶサンタ」を見に行ってはいかがでしょう(サンタは、クリスマス前の1か月間毎日4時・6時・8時の3回空を飛んでいるようです)。

2008年12月18日木曜日

メルヒェンの可能性2 ~「語り」の楽しさ奥深さ~

 ドイツ語学科では、大好評だった講演会「メルヒェンの可能性」 (2007年7月、講演者:ウター教授、ヴィンカー = ピーフォ教授)の第二弾を下記のとおり企画しました。今回は、昔話・メルヒェンを子どものみならず人々に「語る」ことの意味を考えてみたいと思います。
 昔話・メルヒェン研究の第一人者である小澤俊夫先生には、昔話・メルヒェンを語り聞かせることの現代的な意義について話していただきます。また、語り手として実践活動を長年続けていらっしゃる藤井いづみ先生には、昔話・メルヒェンを実際に語っていただき、生の「語り」の面白さをみなさんに体験していただきたいと考えています。講演会終了後には、1時間程度のお茶会を催し、講演者の先生方との懇談の機会も設けるつもりです。ご来場をお待ちしています!

昔話の語り:藤井いづみ先生(豆の木文庫主宰、白百合女子大学講師)
講演:小澤俊夫先生(小澤昔ばなし研究所主宰、筑波大学名誉教授)
主催:獨協大学外国語学部ドイツ語学科
日時:2009年2月5日(木)午後3時~5時(講演後、講師を囲んでお茶会を開催)
場所:獨協大学35周年記念館小講堂(東武伊勢崎線松原団地駅下車徒歩5分)
問い合わせ:外国語学部長室 048-946-1923

2008年12月15日月曜日

田辺とおるコンサート~大盛況のうちに終了~

 12月10日(水曜日)、天野貞祐記念館大講堂で、ドイツ語学科学生、オープンカレッジ受講生や近隣市民の方々合わせて300名を超える来場者を迎えて、田辺とおるコンサート「歌で結ぶ、日本とドイツ ~オペラ、ドイツリート、ドイツ語でうたう日本の歌、アニメソング~」が行われました。
 有名なドイツリート「鱒」と「菩提樹」で始まったコンサートですが、ハイネの詩による「二人の擲弾兵」、モーツァルト『魔笛』のパパゲーノのアリア「おいらは鳥刺し」、オペレッタへとプログラムが進むうちに、キャラクターバリトン田辺氏の迫力ある歌声、パフォーマンス、そして絶妙なトークに会場全体が引き込まれ、舞台と一体化して、あっと言う間に前半が終了してしまいました。
 後半は「夏の思い出」など日本の四季の歌をドイツ語で紹介したあと、「浜辺の歌」とメンデルスゾーン「歌の翼に」の類似性に関する考察を実演しながら披露したり、山口百恵がうたった「いい日旅立ち」、ジブリのアニメソングをドイツ語で熱唱し、最後は「新世紀エヴァンゲリオン」で締め括りました。
 来場者に行ったアンケートによれば、「もっと聴いていたかった」、「クラシックが身近に感じられた」、「ドイツリートの素晴らしさがわかった」等々大好評で、また、学生諸君にもとてもいい刺激となったようで、「田辺さんのように、ドイツ語を使って日・独の懸け橋になるような仕事がしたい」という感想も聞かれました。


 
 素晴らしいパフォーマンスを見せてくださった田辺さん、そして、伴奏をしてくださった川手さん(「月光」を全曲聴きたかったという感想もありました!)、本当にありがとうございました。

 なお、トークの中で紹介のあった、日本の歌を独訳してCD付きで出版した楽譜については、http://www.tanabe.de/でご覧いただけます。

2008年11月1日土曜日

田辺とおる・コンサートのご案内

ドイツ語学科では、田辺とおる氏(キャラクターバリトン / 国立音楽大学講師、東京二期会会員)によるコンサートを下記の通り企画いたしました。ドイツオペラやドイツリートだけでなく、みなさんよくご存知の日本の歌、童謡、アニメソングなどもドイツ語でうたっていただきます。歌の合間のトークでは、日本の歌を独訳してドイツ人の前でうたう際に生じる異文化理解の問題などにも触れていただくことになっています。ご来場をお待ちしています!

コンサートタイトル:「歌で結ぶ、日本とドイツ ~オペラ、ドイツリート、ドイツ語でうたう日本の歌、アニメソング~」
日時:2008年12月10日(水曜日)、13:15~14:45(開場12:30)
場所:獨協大学天野貞祐記念館大講堂
ピアノ伴奏:川手美保子
曲目:「魔笛」、「菩提樹」、「夏の思い出」(ドイツ語)、「千と千尋の神隠し」(ドイツ語)、ほか
問い合わせ先:獨協大学外国語学部長室(℡ 048-946-1923)
入場無料

<田辺とおる氏略歴>1961年、横浜生まれ。高校卒業後、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学フルート科に入学。その後、声楽科に転向。ミュンヒェン音楽大学を経て、武蔵野音楽大学声楽科卒業。さらに、1991年、グラーツ音楽大学オペラ科修了。1995年から、ドイツ「北ハルツ劇場」専属歌手として活躍。映画「ラストサムライ」では、渡辺謙の声の吹き替えを担当(ドイツ語だけでなく、フランス語、スペイン語でも)。2000年以降、新国立劇場などにも登場。NHKを始めとしてテレビ出演も多数あり、最近ではドイツ各地のアニメ祭で日本のアニメソングを独訳して歌い注目を集めている。

2008年10月22日水曜日

Eisbärbaby Flocke und Knut

北極熊は一般的に雪のように白い輝く毛皮をまとっています。
Flockeも もちろん真っ白でした。


砂遊び大好き!白くない北極熊Flockeに会えるのはNürnberg動物園だけです。



8月15日現在145cm 50Kg、大好物はバナナ!ブドウ・メロン・キウイも好き。


悲しいお知らせです。

9月22日、Berlin動物園の飼育員Thomas Dörfleinさんが心筋梗塞のため亡くなられました。
享年44歳。



 DörfleinさんはBerlin動物園で20年以上のキャリアを持つ飼育員でした。動物園の生物学者Heiner さんは、全てを動物たちに捧げた最も優れた飼育員の一人であるDörfleinさんの突然の死にショックを受けたと話しています。Dörfleinさんは愛嬌たっぷりの北極熊Knutの担当者でした。
 一つ年下のFlockeの飼育の際にもーマスさんはNürnberg動物園の担当者の相談に乗り沢山の有益な助言を与えてくれました。

 Knutは2006年12月5日に生まれました。Flockeと同じく親に育児放棄され、生後4日目には双子の一方が息を引き取りました。生きようとする小さな命のためにDörfleinさんは数か月もの長きにわたり子熊の育児室に泊まり込むなど愛情を注ぎました。 
 2007年1月23日、Berliner Zeitungenによって、このぎこちなくはしゃぐ子熊と飼育員の姿が報道されました。あどけない小さなクマと献身的な飼育員の姿は人々に温かい感動を与え、2007年度にはTraumpaar(理想の二人)に選ばれました。このコンビは世界中から注目される人気者となったのです。



 2008年初夏のころDörfleinさんは表立っての活動を控えていました。公的には休暇とされていましたが、実際は病気療養のためでした。

 Dörfleinさんが面倒を見ていた動物はKnutの他にもいます。特に心を込めて大切にお世話していたのは高齢の“Mäuschen“, 40歳になるヒグマです。死の少し前のある夏の日にDörfleinさんは言いました。
「Mäuschen はBerlin動物園でいつまでもいつまでも生きるんだ。あの子は絶対死ぬはずがない。」


10月10日午後、近親者の見守る中でBerlin-Spandauの墓地に埋葬されました。

Dörfleinさんのご遺徳を偲び、心からご冥福をお祈りします。

2008年10月8日水曜日

飯嶋ゼミ

飯嶋ゼミ「EUと日本の環境問題、都市・農村の再生事業」

 飯嶋ゼミは、去年から始まったばかりの新しいゼミです。平成20年度は3年生・・・4人、4年生・・・1人で活動しています。上記の通り、私たちはEUと日本の環境問題や都市再生・地域再生事業を主な研究課題として取り組んでいます。

 みなさんは「環境」という言葉から、どのようなことを連想するでしょうか?例えば、自然破壊、地球温暖化、公害、緑、二酸化炭素、バイオ燃料、ゴミ問題、水質汚染、大気汚染・・・といった言葉が最初に浮かぶと思います。しかしただ「環境」といっても、経済学からみる「環境」、政治学からみる「環境」、地理学からみる「環境」、法律学からみる「環境」、建築学からみる「環境」、生物学からみる「環境」等々、それぞれ違った角度から「環境」を捉えることで、見えてくるものも当然変わってきます。また、育児、福祉、税金、政界の汚職、格差社会問題、年金問題など、日々新聞で目にする問題や課題は、私たちの生活環境と密接に関係しています。つまり、私たちのすぐ周りにはさまざまな問題が山積みになっている訳です。

 前期は、都市や農村の問題について論文を読み解くこと、そこからさらに批判点、疑問点を探し議論を進めていくことを目標に研究を進めてきました。それだけではなく、議論をしていくなかでしっかり論点を明確にし、論理的に自分たちの意見を述べていくことについても力を入れてきました。
私たちはゼミでの議論のなかで「ロジック」をとても意識しています。ロジックは、文献を読み解いていく際に必要不可欠なものです。しかし、大学以前の教育課程で、私たちはあまりそれらを必要とされてきませんでした。高校生までの勉強から1ランクも2ランクもレベルUPをして、学問を紐解く面白さを身につけることも大学でできる勉強の醍醐味だと思います。  (ゼミ生代表 3年K.M.)

<<前期の研究テーマと発表内容>>
・ 地域環境再生と住みやすいまちづくり
・ 都市計画におけるパラダイムの転換
・ 自然との共生を目指して
・ 自然および農村環境の再生
・ Leipzig Charta zur nachhaltigen europäischen Stadt
・ 土建国家から福祉国家への転換
・ 「問題」を切り取る視点
・ 戸田ヶ原における自然再生事業
・ 欧州基金における都市の位置づけ
・ ランドスタットと東京
・ 都市からシティ・リージョン
・ EUレベルの環境政策と都市
・ 都市再生の日欧比較 ビルバオと北九州

<<前期の研究に使用した文献>>
・ 石弘之編(2002)『環境学の技法』東京大学出版会
・ 岡部明子(2003)『サステイナブルシティ EUの地域・環境戦略』学芸出版社
・ 寺岡俊一・西村幸夫編(2006)『地域再生の環境学』東京大学出版会

<<巡検>>
・丸の内地区都市再生事業

2008年9月16日火曜日

ライオネル・ファイニンガー展 〜ドイツのアメリカ人〜

 ライオネル・ファイニンガー 『緑の橋』1909年 個人蔵



横須賀美術館において8月2日(土)から10月5日(日)までライオネル・ファイニンガー Lyonel Feininger  (1871-1956)の展覧会が開かれています。ドイツ系アメリカ人であるファイニンガーは版画工房の教師としてバウハウスで活躍した画家・版画家で、カンディンスキー、クレー、ヤウレンスキー、マッケ等と並ぶドイツのアヴァンギャルドを代表する作家です。
 今回の展覧会は、イラストレーターとして活躍した1906年の『シカゴ・サンデー・トリビューン』紙の漫画二十五点の展示に始まり、1907年頃の初期の版画と油彩画、未来派に影響を受けた時代の作品、キュビズムに影響された作品、バウハウス時代、1923-1935年のバルト海の風景シリーズ、晩年のニューヨーク時代と、実に幅広い時代の作品を概観することができます。また三人の息子たちに作った木製玩具も展示されていました。
 
 今回の展示で特に素晴らしいのは油彩画です!中でも1920-30年代の海をモティーフとした油彩画の光と影の表現は絶妙で、カスパール・ダーヴィット・フリードリヒを彷彿とさせながらも、全く新しい視点から風景が描かれています。特に印象深かったのは1923年の『海にかかる雲II』(プライベート・コレクション)という小品。海を表す暗い水平の帯の上に取られた空のスペースは明るい緑から黄色に向かう薄塗りのグラデーションで幾何学的に分割され、広大な空間的広がりを感じさせます。「雲」といいながら極めて建築的な空間表現が斬新でした。

 横須賀美術館は展示スペースの合間から正面に海が見える開放的な展示空間で、今回は光と影、海と船を好んでモティーフとしたファイニンガーの作品と展示空間の幸運な出会いがあると言えるでしょう。松原団地から電車で浦賀駅まで二時間。そこからバスに乗らなければ辿りつかない場所ではありますが、帰りに道路を隔てて向かい側にあるSPAに入って温泉につかりながら海を見れば、いい一日だったと満足できるはず!ぜひ週末にでも冒険してみて下さい!!!
A. A

2008年7月31日木曜日

「テレビでドイツ語」よもやま話7

「テレビでドイツ語LIVE in DOKKYO」開催!
石井正則さん,獨協大学に

去る7月26日(土),獨協大学で「第10回全国高校生ドイツ語スピーチコンテスト」が開催されました。そのアトラクションとして,「テレビでドイツ語」でおなじみの石井正則さんに来ていただき,私と二人で「テレビでドイツ語LIVE in DOKYYO」をしました。


考えてみると,テレビでは石井さんと私が直接話し合っているシーンはありません。そう考えると,ライブ版とはいえ,めずらしい?展開だったわけです。最初は石井さんへのインタビュー。はじめから盛り上げていただき,私も気分よくお話しすることができました。さすがプロだなあ。

ついで7月24日放送のEs gibt (auch noch) ein Kratermuseum.「クレーター博物館がある」というキーフレーズをもとに,es gibt + 4格の練習を会場の皆さんと一緒にしたり,石井さんとスキットを演じたりしました。字幕もない状態でのスキットでしたが,石井さんの演技もあって,皆さんに笑ってもらうことができました。

なお,スキットはこんな内容で,時間厳守のドイツ人(ステレオタイプ?)にひっかけたお話でした。
ISHII: Hallo!
YHB: Hallo!(ぐだぐだしている)
ISHII: Entschuldigung, gibt es hier eine Post?
YHB: Ja, gehen Sie hier geradeaus, da sehen Sie eine Ampel. Dort gehen Sie nach rechts, dann gleich nach rechts. Danach an der nächsten Kreuzung nochmals nach rechts. (ここをまっすぐ,信号が見えるからそこを右,すぐに右,次の交差点を右。)
ISHII: まっすぐ行って右,そして右に右ね。Danke schön! Tschüs!
YHB: Bitte! Tschüs!
ISHII: (右,右,右と動いて)あれ,もとに戻っちゃった。Wo ist denn die Post??
YHB: Hier ist die Post! Es ist 9 Uhr! Also öffne ich den Schalter!(「ここが郵便局。さあ9時だ,窓口を開けよう」郵便のマークを出して,窓口を作る)

最後に,会場にリポーターとして来ていたナオキ君にも舞台に上がってもらい,石井さんとナオキ君から,ドイツ語を学ぶ高校生の皆さんへメッセージを語っていただきました。とても素晴らしいメッセージでした! その内容は,スピーチコンテスト本選の模様ともども「テレビでドイツ語」で放映されます。ぜひ8月28日と9月4日午前0時00分〜0時25分(再放送9月1日,9月8日午前6時00分〜6時25分)で聞いてください!

獨協まで来てくださった石井さん,高校生の皆さんも観客の皆さんも,とても喜んでいました。本当にありがとうございます!

2008年7月24日木曜日

「テレビでドイツ語」よもやま話6

Auf das Fahrrad!
自転車の上へ

Guten Tag!
今日もドイツ語,楽しんでますか?

 7月第3週に,前置詞が出てきました。それも,auf(〜の上)やin(〜の中),unter(〜の下)のような,場合に応じて3格と4格を使い分ける前置詞です。格変化がパズルのように複雑なのに,その上どちらかの格を使うかも判断しないといけないので,ドイツ語を身につけていく際のハードルのひとつです。
 ちなみに使い分けは,移動の方向を示すときには4格を使い,場所を示すときには3格を使います。

 この前置詞を説明するのに,講師である私とNHKのスタッフは,(ありきたりの)カバンを使ってauf dem Tisch(机の上に[ある])とauf den Tisch(机の上へ[置く])という表現を予定していました。
 でも,そこで石井さんから提案があったのです。「demdenでは音が似ているので,区別しにくいから,別の例がいい」というのです。

 そこから出演者もスタッフも一緒になって,より分かりやすいシーン作りがスタジオで始まりました。そして時間をかけて出来上がったのが,auf das Fahrrad(自転車の上へ)石井さんが乗るシーン,そして石井さんがauf dem Fahrrad(自転車の上に)乗っているシーンでした。
 さらには,石井さんがunter das Fahrrad(自転車の下へ)もぐるシーンと,石井さんがunter dem Fahrrad(自転車の下に)横になっているシーンも追加されました。
 この石井さんの体を張った演技で,前置詞がとても分かりやすくなったと思います。

 これも,石井さんが中心となって,ナオキくん,ユリアーネさんが積極的にアイディアを出してくれたおかげです。はじめて学ぶ人の気持ちになって説明や練習を考えることの大切さをあらためて感じた次第です。

 放送のときには見えてきませんが,こうしたさまざまな工夫が積み重ねられているのです。

NHK外国語講座 テレビでドイツ語
教育テレビ
放送:(木) 午前0:00~0:25(水曜深夜)
再放送:(翌週月) 午前6:00~6:25
大好評放映中です。

2008年7月20日日曜日

Weißes Wunder im Zoo Safaripark

7頭の白ライオンの赤ちゃんが一気に生まれました。世界的な記録です!


白ライオンは世界中でも200頭ほどしかいません。1996年3頭の白ライオンが
Zoo Safari-und Hollywoodpark Stukenbrockにやってきました。
当時このため息の出るような美しさを備えた百獣の王に会えるのはヨーロッパでこの動物園だけでした。

この白ライオンはアルビノ(メラニン色素の遺伝情報欠損による先天性色素欠乏症)ではありません。
輝く青い瞳を見てください。




遺伝的には正常な白変種のライオンです。遺伝子の突然変異によって生まれました。
白変種にはこの他北極熊などがいます。Flockeもそうです。
白い毛皮は夜でさえ目立つため狩りなどでカモフラージュにはなりにくく、保護が必要ではないかといわれています。



一日4回4時間ごとにミルクを飲む白ライオンのおチビさんたち。
一番大きい子は一回に100グラム、小さい子も60~80グラムは飲んでいます。
すでに最初の歯が生え始めています。

白ライオンについてもっと知りたい方は
Zoo Safari-und Hollywoodpark Stukenbrockへ!
お得なOnline-Ticketもあります。