[PROST!]新任の秋野有紀先生と上村敏郎先生にインタビュー!!(2)
上村敏郎先生
‐Q1. 専門分野は? 興味を持ったきっかけも教えてください。
ハプスブルクの歴史を扱っています。世界史を勉強していた人は分かるかもしれませんが、18世紀の啓蒙専制君主、ヨーゼフ2世の時代です。主にこの時代のメディアの流通について研究しています。当然その頃はインターネットがなかったので、本やパンフレットが人々に政治的なメッセージを送る手段になっていました。そういった文書などがどのように流通していたか、それに対して啓蒙君主がどのように反応したのかを研究しています。
ハプスブルクに興味を持ったのは、高校時代に地元福岡県の博物館で開催されていたハプスブルク展を観に行ったことがきっかけです。それから大学に入って、なんとなくハプスブルク関連の本を読んでいくうちに、その深みにはまっていきました。
‐Q2. なぜ教員に?
教員というよりも、研究者として自分のテーマを深く研究していきたいと思っていました。そのためには大学に残って、教員という仕事をしながら自分の研究を続けていく、というのが日本のスタイルなので、今この仕事に就いています。
‐Q3. 学生時代について教えてください。
1 年生の頃は舞踏研究会というサークルに所属し、社交ダンスに没頭していました。ただ、この頃から大学院に行きたいと思っていたので、特にお金と時間がかかるこのサークルを止めざるを得ませんでした。また、当時私が教わっていたヨーロッパ史の先生がとても厳しい方だったのをよく覚えています。そんな先生に触発されて、2 年生の頃に仲のいい友人とヨーロッパ史に興味のある後輩たちを集めて、勉強会(サークル) を開きました。勉強に切磋琢磨する以外にも、サークルのみんなとは旅行(お金が無かったので国内がほとんど)に行ったり、昔の料理を作ってみたりと楽しんでいました。
アルバイトもしていました。成田行きのバスに乗るお客さんの荷物を積むアルバイト、大学の図書館の受 付係、あとは短期でハウスクリーニングのアルバイトもしたことがあります。
‐Q4. ドイツ語はどのように勉強していましたか?
第2外国語のドイツ語の授業やドイツ文学の授業などを少しずつ取って勉強しました。他にも自分で調べてウィーン大学のサマースクールに参加しました。あとは2年生の時に筑波大学が提携しているバイロイト大学に、短期間ですが交換留学をしました2週間ホームステイをして、その後の2週間はバックパッカーでオーストリアを旅したりしましたね。これが初めてのドイツ語圏留学でしたが、とても楽しかったです。
‐Q5. ドイツ語圏について学ぶメリットは?
ドイツ語圏に限らず、異文化を学ぶ(知る)ということは自分のなかの価値判断の基準がもう1つできるということです。アメリカでもアフリカでも中国でも、1つ何か別な価値判断の基準があると、自分が生きていく上で参照できる手がかりが増えていきます。これは非常に大事なことで、メリットであると私は思います。日本には受験勉強をして、就職活動をして、就職をして、という一本のレールのようなものがあって、それから逸れてしまうと非常に苦しい思いをすることがありますよね。それだけではなくて、一旦そのレールから外れて、別の時間の流れを感じてみることも大切だと思っています。
‐Q6. 休日の過ごし方を教えてください。
去年結婚したこともあり、最近は妻と2人で過ごすことが多くなりました。食事に行ったりドライブをしたりと、休日は家庭サービスをしています。結婚する前は読書をしたり映画を観ていました。映画といえば、アカデミー賞を受賞した『アマデウス』のモーツァルトの時代なんかは、まさに私がやっている研究です。観ていただけるとその時代の空間が何となく把握できると思います。おススメです。
‐Q7. 在校生と新入生へのメッセージをお願いします。
大学の4年間は人生で一番自由で、積極的になれる時期です。自分が本当に好きなことは何かを考えるいい機会だと思います。仕事を持つようになって歳をとっていくと、生きていくうえでの責任が増えていきますからね。今のうちにしっかり勉強をして、たくさん遊んで、色々な体験をしてください。
先生、お忙しい中ありがとうございました。4月からよろしくお願いします。
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